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お知らせ

環境シンポ「地球温暖化防止 自然エネルギー中心の未来づくり」開催 開催日:10月15日

地球環境大異変

今年9月、トルコの最大都市イスタンブール周辺で、過去80年間で最も激しい豪雨による鉄砲水や洪水により多数の死者・行方不明者が出た。フィリピンの首都マニラ付近を襲った台風16号は9時間で416ミリの豪雨となり、首都圏の4分の1が冠水、百人近い死者・行方不明者を出し、被災者は30万人に達するという。

パチャウリIPCC議長の警告

去る9月22日、国連本部で開かれた気候変動サミットで、パチャウリIPCC(気候変動に関する政府間パネル)議長は、「気候変動はすでに洪水や干ばつ、熱波の頻度を高め、その強度を増し、期間を長引かせている。」「気候変動に対して緩和政策がなければほとんど確実に次の帰結をもたらすだろう。」として、▽21世紀の後半までに海氷が消滅する可能性▽極端な高温、熱波、大雨の頻度の増大▽熱帯低気圧の強度の増大▽地中海沿岸、米国西部、アフリカ南部、ブラジル北東部など、多くの半乾燥地域における水資源の減少▽グリーンランドの氷床が消滅する可能性とそれがもたらす海面の7mの上昇などを指摘している。

いま行動しなければ

同サミットにおいて藩基文国連事務総長は「気候変動は、水、食料、土地へのプレッシャーを強め、何年もかけて獲得してきた発展を逆転させ、貧困を悪化させ、脆弱な国家を不安定化させ、政府を倒すかもしれない。我々はいま行動しなければ、許容できない代償を払わなければならない。」と挨拶した。

将来世代のためにこの地球を守る

二酸化炭素削減対策をめぐり国際社会から評判が悪かった日本ですが、鳩山総理大臣が就任早々の9月24日、国連総会で行った一般演説は国際社会から高く評価されたようです。報道された演説から、抜粋してみます。

「地球温暖化問題は我々の目の前に現実に存在する危機です。」「新しい日本政府は、温室効果ガスの削減目標として、1990年比で言えば2020年までに25%削減を目指すという非常に高い目標を掲げました。」「日本がこのような野心的な誓約を提示したのは、日本が利害関係の異なる国々の「架け橋」となり、将来世代のためにこの地球を守りたい、と願ったからにほかなりません。」

地球温暖化防止対策について日本は「国際水準」に達しただけでなく、「将来世代のために」国際社会のリーダーシップをとると宣言した日本国首相はこれまでいたのでしょうか、実に頼もしい限りです。

やればできる

25%削減などと大風呂敷を広げているが、どうやって実現するのか、と冷やかな見方が経済界を始めとして日本の国内にないわけではありませんが、日経新聞は9月9日「低炭素社会への積極策で経済成長を」、9月24日「鳩山演説を温暖化交渉の加速に生かせ」と題する社説を掲げました。 “やればできる”というのが、国立環境研究所と京都大学が中核となった専門家60人の総合的研究成果で、『日本低炭素社会のシナリオ ― 二酸化炭素70%削減の道筋』(日刊工業新聞社刊)で紹介されている。

どうすればいいのか

『自然エネルギー世界白書(2009改訂版)』(21世紀のための自然エネルギー政策ネットワーク編)によると、太陽光はじめすべての自然エネルギーによる発電設備は世界全体で倍増し、その投資額は2008年は1200億㌦に達し、2004年の4倍になり、「米国が新たに発電設備への投資を先導し、風力発電の導入及び累計でもトップとなり、長い間牽引役だったドイツを上回った」と指摘している、と報道されています。

10月15日の講師である日本環境学会会長和田武氏の著書『環境と平和』に興味深い数字が紹介されています。イギリスは2005年迄に原発19基を減らしつつ、温室効果ガスを15%削減し、他方日本は1990年から原発を15基増やしたにもかかわらず、9%上昇した。15日の講演は、“原発に依存しない地球温暖化防止”が可能であることについてお話しがあります。解決策は、太陽光・熱発電、風力発電などの自然エネルギー(再生可能エネルギー)です。そして和田氏は同書で次のように指摘しています。「再生可能エネルギー中心の世界が誕生すれば、多くの国でエネルギーが自給できるようになります。そうなるとエネルギー資源をめぐる争いは不要となり、それを主因として起こされる戦争もなくなるはずです。」





【開催日時】
平成21年10月15日(木)入場無料 申込不要
午後6時20分 開演(午後5時50分 開場)
【会  場】
ユニゾンプラザ(大研修室)
新潟市中央区上所2丁目2番2号
【プログラム】
17:50 開場
18:00 DVD上映「地球の温暖化をとめて」
18:20 開会・主催者挨拶
18:30 委員会報告
18:40 講演
20:10 質疑応答
20:35 閉会の挨拶
20:40 閉会


講 師:和田 武 氏
日本環境学会会長、自然エネルギー市民の会代表、工学博士。
専門は環境保全論・資源エネルギー論
主な著書
『環境と平和』(あけび書房)、『飛躍するドイツの再生可能エネルギー』(世界思想社)
『地球環境論』(創元社)、『新・地球環境論』(創元社)
共編著書に『市民・地域が進める地球温暖化防止』(学芸出版)など
地球温暖化防止 自然エネルギー中心の未来づくり


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