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お知らせ

新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者に 対する給付型休暇取得支援をフリーランスにも行うことを求める会長声明

 政府は、令和2年3月2日、「新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援(新たな助成金制度)について」を発出し、正規非正規を問わない労働者について、新型コロナウイルス感染防止策として臨時休業した小学校等に通う子等の世話を行うことが必要となった労働者に対し、労働基準法上の年次有給休暇とは別途有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた事業主に、日額上限8330円を支給することを明らかとした。
 同制度は、雇用保険被保険者に対しては労働保険特会から支給、それ以外は一般会計から支給するものである。
 しかし、上記制度はフリーランスを対象としていない。
 フリーランスにおいても、新型コロナウイルス感染防止策として臨時休業した小学校等に通う子等の世話を行うことが必要となり、休職しなくてはならない事態は十分に想定しうる。また、上記制度は一般会計からの支出も予定されており、フリーランスへの支給に支障はないはずである。
 平成29年3月の「雇用関係によらない働き方」に関する研究会報告書は、フリーランスを前提に、「人生100年時代で働き手が自らのライフステージに合った働き方ができるよう、柔軟な働き方を選択できる社会を創り上げていくことが必要である」、柔軟な働き方を選択肢として確立する上で、「一番重要視すべき視点は『収入途絶・減少リスク』」であるとしている。
 令和2年2月14日にフリーランス協会が「雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会」に提出した「フリーランスの実態と課題」と題する資料でも、アンケートの結果、「フリーランスや副業をするといった新しい働き方を日本で選択しやすくするためには、何が必要だと思いますか?」との質問に対し、63・6パーセントが「出産・育児・介護などのセーフテフィネット(休暇や所得補填)」をあげているところである。
 このように、フリーランスが選択可能で、働きやすいものとなるためには、子育てなどに伴う収入途絶リスクに対する保障が重要であることが明らかである。
 官房長官は、フリーランスについて貸付型の支援を行う考えを示したが、今般の休暇取得支援について労働者とフリーランスとを区別する実質的理由は見出しがたく、労働者について給付型支援がなされるのに、フリーランスにはなされないことは不合理である。
政府は、新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等に伴う保護者に対する給付型の休暇取得支援をフリーランスにも行うべきである。政府に速やかな対応を求める。                          
以 上

2020年3月5日  
新潟県弁護士会
会長 齋 藤   裕


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